家族と一緒にフレイル予防



1.基本認識

武蔵野健康管理士会が推進役となり「府中市民による府中市民のための事業」として実施し、健康づくりの仲間を増やす

2.キーワード

❶家族のきずな

❷協力事業者、府中市民のネットワークづくり

❸情報の見える化と情報共有

3.目的

  1. 健康づくりの仲間を増やす
  2. 継続的に「地域で安心して暮らすためにできること」を家族とともに考え、情報を共有する
  3. 健康予防の事業を継続的に進め人材育成を達成する
  4. 府中市民の健康予防プログラム、啓発資材を成果物としてまとめ見える化する

4.実施体制

  1. 武蔵野健康管理士会は会議の企画・運営の補助、総会やイベントで市の健康課題等の情報提供します
  2. 家族と一緒にフレイル予防会則を想定、運用管理していきます
  3. 会全体の企画・運営を世話人会(仮称)にて決定します
  4. 世話人会の構成は武蔵野健康管理士会並びに協賛団体で構成します
  5. 武蔵野健康管理士会年会費とワークショップ参加費等の収入で、教材作成、イベントの運営、ICTによる情報管理等を行います

5.背景

  1. 2013年に武蔵野健康管理士会をスタートさせて情報交換を進めてきましたが、今後市民と一緒になって啓発活動を推進していく
  2. 2025年の府中市高齢者率23.0 %は全国平均よりも低い。一方、生活習慣病関連医療費は都内の中で高い傾向にあります
  3. 介護予防には市民団体を含む多様な主体関わり、持続的健康社会を築くことが大切です(府中市)
  4. 市民の持続的生活、支えあう生活の仕組みづくりには幅広い地域住民の参加が重要です(東京都医師会)
  5. 医療制度として令和2年4月から「フレイル健診」スタートします

なぜ「家族と一緒にフレイル予防」なのか?


1.「地域支えあいサポータ養成講座(主催 東京都医師会)」

  1. 地域包括ケアシステムの一環として地域には「元気づくり」、その地域に住む市民の持続的生活、支えあう生活の仕組みづくりが必要です
  2. 地域には高齢者のみならず、障碍者、外国人、他,多種多様な住民の参加が支えあう生活の仕組みづくりが必要である。課題は幅広い地域住民の参加や後継者の育成を目的に一般人の参加が必須です
  3. 私たちの地域でどう生き抜いていくかは組織化してつなげて安心して楽しく生きる街づくりが大切です
  4. フレイルで原点を伝え、一人ひとりが住む街のインフラ整備が必要です
  5. 少子高齢化対策と叫ぶだけでは誰も踊りません
  6. 支援者、受益者いずれもが活躍できる場を戦略的に構築していかねばなりません
  7. 介護予防だけでは次の10年戦うことはできません
  8. 現状進めているフレイル予防では参加市民の継続的活動が伴っていません
  9. エビデンスを持って市民を刺激することが大切です
  • 例えば、メタボとフレイル予防はともに関係していて
  • フレイル予防は、中年期は生活習慣の予防を特に意識して、高齢期に近づくにつれ
  • タンパク質をしっかりとることや筋力の維持、積極的な社会参加などフレイル予防へ意識を変えていくことが大切である
  • 50歳から、生活習慣予防と管理の遂行
  • 65歳からは生活習慣病の管理を適切に行いながら、フレイル予防をスタート
  • 75歳ころからは、フレイル予防をしっかり実践(フレイル健診)

2.フレイル予防事業を進める上での課題&対策

1.課題

  • 府中市のフレイル予防は「介護予防事業」など行政だけが実施主体となるのではなく、介護予防に資する私たち市民団体を含む多様な主体が健康予防に関わり、持続的健康社会を築くことが課題となっています
  • 東京都医師会によると市民の持続的生活、支えあう生活の仕組みづくりには後継者を育成して幅広い地域住民の参加が課題といわれています

2.対策

  • 継続的に「地域で安心して暮らすためにできること」を家族とともに考え、情報を共有することの仕組みづくりを「フレイル予防」を中心に考え、実践していくことで継続的に健康予防の事業並びに人材育成が進められることを期待している
  • この仕組みづくりについてプログラム、資材などを成果物としてまとめる
  • 事業に参加する一人ひとりが主役で寄り添えある仕組みをつくり、見える化するにはワークショップによって参加意識を高める

3.フレイル予防事業の対象者と進め方

1.対 象 者

府中市民、原則50歳以上の方を対象に市民の持続的生活、支えあう生活の仕組みづくりに協力して頂く、原則下記条件に合う市民の方を公募したいと思います(以下は事例)

  • 最近、時間に余裕ができ、やりがいのある活動がしたい
  • 健康に興味があり、いつまでも元気に暮らしたい
  • 地域のために、何かできることを探している
  • 自分のこれまでの経験を活かして何かやりたいことを探している
  • 人と関わる活動がしたいいる

2.進め方

(1)場所

何れもプラッツ会議室を予定、参加予定人数はいずれも5-10名、募集方法は府中市広報並びに「むさけん」ホームページで公募

(2)スケジュール

■第1段階(4-6月) 「市民啓発に対するカリュキュラム開発と課題の設定」

          参加者によるケース・スタディと問題点の検討

■第2段階(7-12月) 「手法&プログラムの確立とプロトタイプの実践」

          鍵となる手法やプログラムを設計

■第3段階(1-3月) 「手法&プログラムの普及」

          より多くの市民の方々の参加と啓発

4.フレイル予防事業の福祉保健部高齢者支援課の考え

  1. 「フレイル健診」は2020年4月からスタートする中で厚労省は75歳以上の後期高齢者のフレイル対策を保健指導と介護予防を一体化して強化することを打ち出しています。従って、府中市においても地域包括支援センターを中心に介護予防ボランティアの活動を支援してスタートアップのテーマの一つとして「フレイル予防」を位置付け普及・啓発を行っていく予定です。
  2. 一方で、普及・啓発、教室・講座の実施、ボランティアの育成をどのように体系的に進めていくかは2020年度の上半期に計画・整理して、下半期に実行していく予定です。
  3. フレイル予防を含めた介護予防の取り組みは、行政だけが実施主体となるのではなく、また、介護予防は継続検討が必要であり、スタートアップ後の事業には行政が関わることは極めて困難であり、市民団体はじめ薬局やヘ­­­­ルスケア事業を進めている企業など多様な主体が自主的な運営によって地域に関わって頂く事がとても重要です。提案にあるように住民主体で取り組まれることは事業を継続し、より地域社会に貢献していく上では必要な事ですので期待されています。
  4. 現在は事業のスタートアップ時の計画策定中であって、その後の改善点を確認するアウトカム指標は考案中
  5. 対象は70歳以上の方を対象
  6. 現在の予定では、行政から手が離れたときの事業継承方法については考えていない
  7. モニタリング方法とその評価については今後の計画検討の中で決めていきた

200721_ヘルスプロモーション研究センターの活動紹介 New


責任母体:公益社団法人 地域医療振興協会(理事長 吉新 通康)

紹介先 :ヘルスプロモーション研究センター 

★★紹介の背景

①家族と一緒にフレイル予防の実績を作っていくには1から開発するより先行例を模範する

②ヘルスプロモーション研究センターンは自治医大、総務省といった官学が背景にある

③ヘルスプロモーションセンターの所長の中村先生は一般社団法人動脈硬化予防啓発センターの理事を兼務

④事例研究も多く、またプログラムも多様であるためむさけんが目指す目標と合致


1.自治体と協働したモデル事業について

1)地域における減塩活動の現状と今後の展開

  神奈川県真鶴町の食事調査

2)真鶴町における地域ぐるみの減塩対策を考える ワークショップ報告

3)真鶴町における特定健診受診者を対象にした食生活実態調査

4)明日香村での健康なむらづくり推進ワークショップ 

5)カードゲームとMisoカフェを取り入れた体験型セミナー(真鶴町)

6)群馬県嬬恋村におけるフレイル予防の取り組み-フレイル予防教室(わっきゃない教室)開催の報告-

7)群馬県嬬恋村におけるフレイル予防の取り組み-フレイル予防教室開催にむけたサポーター養成研修の概要-

①ヘルスプロモーション研究センターの主な活動の一つとして自治体と協働した健康づくりモデル事業を行っている

②2015年よりフレイル予防の普及啓発を開始し,村ぐるみで「住民主役で健康長寿の村づくり」事業を展開

③2017年からは「身近な場に住民運営のフレイル予防の場を創出する」ことを目標

a)村の各地区に歩いて気軽に通えるフレイル予防教室を開催

b)フレイルやフレイルのリスク要因に関する実態把握のための高齢者健康調査を実施

c)調査の結果を踏まえ、地域包括支援センター等の村の関係者と教室のプログラムや開催方法に関して話し合う

d)教室の担い手の確保課題の解決策

・フレイルを先送りする社会システムのプロトタイプを構築

・先行的に取り組みを実施している兵庫県養父市を参考

・嬬恋村では,フレイル予防サポーターとしてボランティアで活躍する住民を養成

・各地区に出向いて教室を運営する仕組みをつくる

2016年9月~12月にかけてサポーター養成研修開催

2016年7月~8月 フレイル予防サポーターの募集

9月~12月にかけて全10回(1回あたり約2時間半)実施

講師は,ヘルプロの管理栄養士と高齢者健康づくり支援士が担当

>サポーターがフレイル予防教室を実施する際に使用する指南書(A4カラー,全185ページ)を作成

4ヵ月間の研修の最終日には,1人ずつ修了証書を授与

最終的に1期生16名(男性2名,女性14名)を養成

>修了者16名の平均参加回数は8.7回(全10回中)

>フレイル予防サポーターの属性

・1期生16名の平均年齢は66.9歳(最小38歳,最高90歳)

・研修の初回と最終日に,体力測定と食品摂取の多様性の評価を行った

・体力測定では,5回椅子立ち上がり,タイムドアップ&ゴー,長座体前屈の3種目について測定

8)嬬恋村と協同した高齢者のフレイル予防の取り組み

9)フレイルとは:概念や評価法について